アソビの倉庫

短編小説、演劇脚本、写真など、わたくし結希遊の作品を掲載しております

ピザにはタバスコ

父さんはいいことがあるとピザを頼むひとだった。
僕がテストで100点取ったという理由で今日の晩御飯はピザになった。

父さんはピザに必ずタバスコをかけて食べる。
それを口いっぱいに頬張り、ビールで流し込む。

「これが最高の贅沢だ」

僕も真似がしたくて、ピザにタバスコをかけて食べようとする。
けれど僕の幼い舌にはまだ早くて、辛さにむせてしまう。

「父さんと同じ大人になったら食べれるようになるぞ」

そういう父さんを見て僕は悔しくて

「早く大人になってやる」

と心に誓うのだ。

次のチャレンジのために僕が勉強をした。テストで100点取りまくり、何度もタバスコに挑戦した。
けれど、やっぱり食べられない。

俺はビールが飲める歳になった。
ピザにタバスコをかけて口に放り込み、無理やりビールで流し込む。

「親父、これで大人になれたかなぁ」

だめだ、タバスコが目にしみるや...
まだまだ、親父には追いつけないみたいだ。
もうちょっと待っててくれ

ちゃんとタバスコかけてピザ食べれるようになるからさ